ジャンル・エリア : まちおこし | 動物 | 石川 2017年06月26日

農家民宿を開業し、ヤギと触れ合う小栗伸幸さん=穴水町甲で
穴水町へ移住してきた小栗伸幸さん(62)が同町甲で農家民宿「兜ガーデンファーム」をオープンした。敷地内で飼育しているヤギとの触れ合いを最大の魅力に据える。既に修学旅行生の宿泊を始めており、夏からは一般客も受け入れる。(武藤周吉)
小栗さんは会社員生活を終えた2015年12月に横浜市から移住してきた。第2の人生で地域活性化に取り組みたいと考え、農家民宿の開業を決意。町の移住支援員を1年間務めながら町の魅力を求めて町内をくまなく回って準備を進め、5月には開業にこぎ着けた。
民宿は空き家を改装し、赤いペンキで塗られた外観が目印。敷地内でヤギ11頭を飼い、近くの畑で農業も始めた。宿泊客にヤギの世話や乳搾り、農作業など田舎暮らしを体験できる仕掛けをつくった。
提供する食事は昔ながらの郷土食。地元の主婦の協力を取り付け、地元産の野菜や山菜、魚、海藻をふんだんに使って作ってもらっている。将来の目標はブドウ畑をつくって小規模なワイナリーを併設すること。都市部からの観光客を呼び込みたいと考えている。
小栗さんは「都会で生きてきた大人や子どもたちには能登での普通の生活が『非日常』になる。農家民宿をきっかけに穴水町を第2の故郷にしてくれる人を1人でも増やしたい」と意気込んでいる。