ジャンル・エリア : 展示 | 文化 | 甲信越 2017年12月04日

イナゴやハチの子などが並ぶ会場=伊那市創造館で
伊那谷の豊かな昆虫食文化を紹介する企画展「大昆蟲(こんちゅう)食博」が2日、伊那市荒井の市創造館で始まった。来年5月7日まで。
昆虫食を受け継いできた伊那谷の文化を見つめるとともに、近年は世界の食料危機を解決する手段としても昆虫食が注目されていることから企画した。
冬の天竜川で取るザザムシをはじめ、イナゴ、ハチの子、蚕のさなぎを皿に盛り付けて展示。ザザムシ漁で使われる網や、伝統的なハチ追いの映像、子どもが家の手伝いでイナゴの脚をむしる写真などもある。
東南アジアの昆虫食も紹介。カンボジアで食べるタランチュラやサソリ、タガメなどには大勢の家族連れが悲鳴を上げながら見入っていた。食べられる昆虫を写真で示した現地のポスターや、コオロギの粉を使用したパスタも並ぶ。
同市西箕輪小学校2年の男児(8つ)は「イナゴの脚は食べたことがあるけど、体は怖くてまだ食べられない」と話していた。
(岩田忠士)

ザザムシ漁で使われた網=伊那市創造館で