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【静岡】「掛川ビール」醸造所開設 来月3種発売

ジャンル・エリア : まちおこし | イベント | グルメ | 静岡  2018年04月25日

「掛川ビール」の出来栄えを確認する杉浦健美さん=掛川市肴町の掛川ファームブルーイングで

「掛川ビール」の出来栄えを確認する杉浦健美さん=掛川市肴町の掛川ファームブルーイングで

◆経営の杉浦さん「特産品使い考案」

 掛川市のJR掛川駅前で飲食店を営む杉浦健美さん(41)が、同市肴町に地ビール醸造所を開設した。5月1日から、お茶や果物など地元農産物を使った地ビール3種類を近隣の3店舗で販売する。中東遠地区初の地ビール醸造所で、「掛川ビール」と銘打ってイベントでアピールし、地産地消や地域活性化につなげる。

 醸造所は「掛川ファームブルーイング」。カフェバーを改装し、海外から取り寄せた十数本のタンクを据え、一度の仕込みで300リットルを製造できる。お茶の味や香りが楽しめる「ほうじ茶ビール」をはじめ、イチゴをメインにブドウなどを入れたベリー風味の「フルーツビール」、ベルギーの伝統的な醸造法を参考にした「セゾンビール」を用意する。

 杉浦さん自身が掛川駅近くで経営するカフェダイニングや洋風居酒屋などで、1杯(400ミリリットル)800円で販売する予定。市内外の飲食店にもタンク売りする。

 「地ビール事業を軌道に乗せ、掛川を盛り上げたい」と杉浦さん。各地のイベントに出店したり、醸造所を定期的に見学できるようにしたりと、市中心部の観光誘客にもつなげる考えだ。

 杉浦さんは、味や地域ごとに個性ある地ビールの面白さに魅了され、全国10カ所余りの醸造所を視察したり、製造法の研修も重ねて酒税免許を取得した。「特産品を積極的に取り入れて、掛川の自慢になるような地ビールを考案していきたい」と話し、すでにキウイやハッサクなどを利用した試作品づくりに取り組んでいる。(問)掛川ファームブルーイング=0537(25)6811

(赤野嘉春)

<地ビール> 1994年の酒税法改正でビールの製造が少量でもできるようになり、各地で個性的なビールの生産が始まった。クラフトビールともいう。麦芽やホップ以外の原料を使用するものもある。年間60キロリットル以下の製造は「発泡酒」の区分になる。