ジャンル・エリア : まちおこし | グルメ | 果物 | 温泉 | 特産 | 福井 2018年05月10日
初夏の気配が強まる中、あわら市のあわら温泉中心部の農家カフェが熱い。昨冬のオープン以来、オーナーの藤井和代さん=北潟=が移動販売との二足のわらじで切り盛りしてきたが、4月に元市地域おこし協力隊の田嶋清美さん=埼玉県出身=が加わり体制を強化。「食を通じ、温泉街のにぎわいに一役買いたい」と特産のメロンやスイカを使った新メニューの誕生も間近。あわらの楽しみ方なども提案するアットホームなカフェを目指している。
店は温泉1の「カメハメハ大農場の農家カフェ&スイーツ」。お薦めは、藤井さんが夫と経営する農園や近隣農家のフルーツや牛乳を使ったパフェ。温度管理上、移動販売では提供が難しく「いろんな旬のおいしさを凝縮させたパフェを出すのが夢だった」と話す。2009年にイベント会場を中心に移動販売を始め、ファンから「次はどこで会えるの」とのラブコールも増えてきた。湯のまち広場近くに店舗を構えたのは昨年12月だ。
店長に招いた田嶋さんは3月まで市観光協会で勤務し、よく知る仲。藤井さんは「業務を通じて広く人脈を培い、観光の知識も豊富。中国語も堪能」と信頼を寄せる。あわら温泉でも少しずつ増え始めた外国人観光客への情報発信も視野に、期待は大きい。
田嶋さんは1カ月を振り返り「お店って大変。食品って気が抜けない」と苦笑するが、「お客さんの声をじかに聞けて楽しい」と声を弾ませる。移動販売は藤井さん、店舗は田嶋さんと役割分担し、田嶋さんは下ごしらえも担当。各種スムージーや、とみつ金時のパフェ、セミドライのトマトやもみワカメのおにぎりなど十数種類のメニューを扱う。
繁忙期を迎える中、新メニューの開発も本格化。「あわらの旬が味わえる店に」(藤井さん)、「地元の人にも観光客にも来てもらえ、ゆっくりできる店に」(田嶋さん)。それぞれの目標に向けた取り組みは二人三脚で加速しそうだ。
営業は原則午前11時~午後6時で、木曜定休。フェイスブックで要確認。
(北原愛)