ジャンル・エリア : 甲信越 | 自然 2018年07月13日
「日本一の星空」として人気を集めている阿智村で、星空観望をメインとした全国初の学習・観光施設「浪合パーク」がオープンした。芝生の上やデッキで自由に星空を見られる他、ガイドが解説する天体望遠鏡を使った星空鑑賞会や星景写真家による撮影講座などの催しも行われ、天文初心者からファンまで楽しめる施設になっている。
2006年の環境省による全国星空継続観察で全国1位になった同村浪合の治部坂高原に、村が整備した。敷地面積は約1万平方メートルで、阿智昼神観光局が運営する。
目玉の一つが、4畳半に仕切られたプライベート空間の「星空デッキ」。安心・安全で快適な星空撮影や天体観察ができる10棟を予約制で貸し出す。いずれもスペースの中央には振動などの影響を受けない望遠鏡や三脚の設置スペースを設け、バッテリーの充電に便利なコンセントも設置。部屋は、椅子や机を設けたタイプとフラットタイプがある。
プロジェクター4基を置き季節ごとの星座を学べるホールや会員向けに望遠鏡などを保管しておけるロッカーも。星空鑑賞会は毎日午後8時からで、全国のプラネタリウムでのユニークな解説で知られる「星兄」こと田端英樹さんの爆笑星空解説など、日や季節によって異なるイベントも予定している。
同村の星空を楽しむ施設は、プロジェクションマッピングも使って宇宙への旅を体験してもらう娯楽の色合いが濃い「ヘブンスそのはら」に次いで2カ所目で、相乗効果を図っていく。
阿智昼神観光局の白沢裕次社長は、昨年度は15万人以上が来場したヘブンスでのナイトツアーを「興味を持つための入り口」と位置づけた上で「日本一の星空の聖地・浪合は、一歩進んだ学術的な部分を担う。日本で一番輝ける村を行政と一緒に目指す」と話した。(問)同パーク=0265(48)8555
(伊勢村優樹)