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【長野】桔梗ケ原ワインバレー

ジャンル・エリア : グルメ | 果物 | 特産 | 甲信越  2018年09月06日

サンサンワイナリー(奥)の前に広がるブドウ畑

サンサンワイナリー(奥)の前に広がるブドウ畑

 ブドウ栽培が盛んな長野県塩尻市では、収穫を控えたブドウを見学しながら、市内に点在するワイナリー(ワイン醸造所)巡りが楽しめる季節になった。

 JR塩尻駅で降りると、ホームにあるブドウの木が出迎えてくれた。市内には11のワイナリーがあり、これらをまとめ「桔梗ケ原(ききょうがはら)ワインバレー」と呼ばれる。試飲ができるショップをはじめ、農場やワイナリーの見学ができるところもある。

 2年前に本格的に営業を始めた「サンサンワイナリー」は名古屋市に本部のある社会福祉法人の経営。洋風建物のワイナリーからは正面に北アルプスを望むことができ、すぐ横にはワイン用のブドウ畑が広がる。

 併設されたレストランではイタリア料理とともにワインが味わえる。この日も隣のショップで購入したワインを持ち込み、パスタやピザをつまみながら、グラスを傾けるグループがいた。ワイナリーや農場の見学も可能だ(要予約)。ショップには、信州大農学部3年の女子学生がいた。森田千晴さんは「ずっと気になっていたワインがあったので立ち寄りました」とお目当てのワインを手に笑顔だった。

ブドウ狩りが楽しめる農園も多い

ブドウ狩りが楽しめる農園も多い

 塩尻ワインを代表するのが、「メルロー」という黒ブドウを使ったワイン。それをいち早く栽培し始めたのが「五一わいん」で知られる林農園だ。隣接する畑にはワイン用のさまざまな品種のブドウがあり、散策もできる。片隅に樹齢60年を超えるメルローの木があった。幹に空洞があるものの、たわわに実を付けていた。向かいには「井筒ワイン」もある。「信濃ワイン」はクラシック音楽が流れる地下貯蔵庫があったりと、各ワイナリーを巡ると、ワイン造りのこだわりも見えてくる。

 塩尻市は塩尻産ワインを持ち込める飲食店が多い。ご当地グルメ「山賊焼き」が有名で元祖といわれる店「山賊」がある。たれにつけ込んだ鶏のもも肉を片栗粉をまぶして揚げたもので、あつあつのまま、ほおばると、ワインもすすみそう。またブドウ狩りが楽しめる農園も10カ所以上あり、「信州塩尻ぶどうまつり」が10月下旬まで開かれている。小学生以上600円からで、こちらは大人も子どもも楽しめそうだ。 (柳沢研二)

オークのたるが並ぶサンサンワイナリーの醸造庫=いずれも長野県塩尻市で

オークのたるが並ぶサンサンワイナリーの醸造庫=いずれも長野県塩尻市で

 ▼ガイド 11月9、10、22、23日は「桔梗ケ原&日本アルプスワインバレー広域周遊バス」があり、試飲などを楽しめる。先着順。参加無料で漆塗りワイングラスのプレゼントがある。9月の土日祝日は市内の一部ワイナリーを巡る「えんぱーく」発の無料シャトルバスがある。塩尻市観光協会(電)0263(88)8722、塩尻市観光課(電)0263(52)0786

(中日新聞夕刊 2018年9月6日掲載)