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【滋賀】鬼も女もユーモラスに 大津絵展に高橋さん遺作

ジャンル・エリア : 展示 | 芸術 | 近畿  2018年12月05日

高橋さんの遺作(左側)が並ぶ「現代大津絵展」=大津市歴史博物館で

高橋さんの遺作(左側)が並ぶ「現代大津絵展」=大津市歴史博物館で

 県内の愛好家らでつくる「日本大津絵文化協会」の会員70人が出展する「現代大津絵展」が4日、大津市御陵町の市歴史博物館ギャラリーで始まった。大津絵の第一人者で、8月に85歳で亡くなった故・4代目高橋松山(本名・文平)さん=三井寺町=の遺作を含む、100点を展示している。9日まで。入場無料。

 4代目高橋松山さんは、1932(昭和7)年大津市生まれ。第二次世界大戦後、3代目の父の跡を継いで、4代目を襲名。絵師として絵を描き続けたほか、スイスや米国で展示、講演会を開き、海外での振興にも尽力した。市指定無形文化財保持者に認定されている。

 展示会場には、高橋さんがユーモラスな筆遣いで描いた作品「鬼の寒念仏」「文読む女」などが並ぶ。会員作品では、伝統的な図柄の「藤娘」「三味線を弾く女」のほか、鬼や仏を操る人形遣いを描いた独創的な作品もある。

 日本大津絵文化協会の山下正昭会長(70)は「高橋松山先生の作品は、顔立ちの線がきれい。個性豊かな会員作品の鑑賞も、楽しんでほしい」と話していた。

 (作山哲平)