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【富山】火ぶたを切る、しのぎを削る… 武具と慣用句 一緒に紹介

ジャンル・エリア : 富山 | 展示 | 文化 | 歴史  2018年12月19日

ことわざや慣用句を生み出すきっかけとなった武具を紹介する会場=富山市郷土博物館で

ことわざや慣用句を生み出すきっかけとなった武具を紹介する会場=富山市郷土博物館で

富山の博物館

 武具と武具にまつわる言葉を紹介する企画展「観(み)て知ろう!武具にまつわるエトセトラ」が、富山市郷土博物館で開かれている。日常生活で耳にすることわざや慣用句の成り立ちが分かるユニークな企画で、来年1月27日まで。

 館所蔵の火縄銃や刀、やりなど10点を展示している。「火ぶたを切る」の火ぶたは、点火薬を入れる火皿のふたのことで、火縄銃を撃つ際に最初に開ける部分。そこから転じて、物事を始めるという意味で使われるようになった。

 他には「切羽詰まる」や「つばぜり合い」、「しのぎを削る」といった刀の部位に由来する言葉を解説。展示品の中では、江戸時代中期に作られたとみられる刀のつば2点が初公開となる。茶室や三国志をモチーフにした透かし彫りが特徴で、富山市内にある加賀藩の役人の家に伝わっていた。

 同館の担当者は「武具は日常生活と密着してきたため、それにまつわる言葉は多い。武器ではなく、言葉の観点から武具を見ることで、興味を持ってもらえたら」と話す。

 午前9時~午後5時。28日~来年1月4日は休館。観覧料は高校生以下無料、大人210円。最終日の午後2時からは学芸員による解説もある。
 
 (山中正義)