ジャンル・エリア : オブジェ | 展示 | 静岡 2018年12月28日
森町一宮の暖房設備業鈴木格子(けいこ)さん(71)が、来年の干支(えと)・イノシシの鉄製の置物作りに励んでいる。年末恒例の制作で、出来上がった作品は新年に地元小国神社の拝殿前に飾られ、初詣の参拝者らを出迎える。
鈴木さんは花卉(かき)やメロンなどの温室用ボイラーの製作が本業。作業で使用した鉄の端材を活用し、亥年(いどし)の2007年から趣味で干支の置物作りに取り組み、09年のウシからは小国神社に展示している。今年のイヌで干支が一巡し、今回は初代の置物をリニューアル。仕事の合間を縫って、毛に見立てた三角の鉄片を1枚1枚溶接したり、電動工具で全体を磨いたりして、全長約90センチのリアルな姿によみがえらせている。
鈴木さんは「根気のいる作業だが、小国神社の展示が一回りするまで続けていきたい」と話している。
◆破魔矢や絵馬作り 急ピッチ
森町一宮の小国神社で、破魔矢や絵馬といった正月の縁起物作りが急ピッチで進められている。
絵馬のデザインは昨年に続いて絵馬師永崎ひまるさん(東京都)が手掛けた。末広がりの意味から8匹の白イノシシの親子に、御祭神大己貴命(おおなむちのみこと)を象徴する打ち出の小づちをあしらい、「開運招福」「福徳円満」「縁結び」の言葉が添えられている。
神社社務所では白作務衣(さむえ)を着た森町や近隣市の若い女性奉仕者が、破魔矢に朱色のひもで絵馬をくくり付けたり、魔よけの鈴を取り付けたり、迎春準備に余念がない。1万2000本(1本1000円)を用意するという。同神社では正月三が日の初詣参拝者を例年並みの約30万人と見込んでいる。
(土屋祐二)