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【富山】高岡・歴史館で特別企画 万葉集 書や篆刻で

ジャンル・エリア : 富山 | 展示 | 文化 | 歴史 | 芸術  2019年04月25日

梅花の宴を表現した人形ジオラマ=高岡市万葉歴史館で

梅花の宴を表現した人形ジオラマ=高岡市万葉歴史館で

「梅花の宴」ジオラマも

 新元号「令和」の典拠とされる万葉集が関心を集める中、高岡市万葉歴史館で24日、万葉集の和歌が書かれた書や篆刻(てんこく)など15点を紹介する特別企画展「万葉を書く」が始まった。(武田寛史)

 万葉集の編さんに関わったとされる大伴家持の歌「卯(う)の花の 咲く月立ちぬ ほととぎす 来鳴(きな)きとよめよ 含(ふふ)みたりとも」などを書いた書家・仲井桜舟さん(小矢部市)の書、山上憶良や柿本人麻呂の歌を印にした篆刻家・槙冬菫さん(富山市)の作品が並ぶ。

 同館の関隆司学芸補佐は「万葉仮名の漢字、連綿体(字が切れずに続いている書法)の平仮名など書体の違いを作品から見てほしい」と話す。

 「令和」出典元は、万葉集の梅花の歌三十二首の序。同館は3日から始めた新元号発表記念特別展示「『令和』と『万葉集』~家持の父 大伴旅人と梅花の宴~」の展示に、家持の父で大宰府の帥(長官)だった大伴旅人が開いた梅花の宴をテーマにした人形ジオラマを加えた。

 同館で所有していたジオラマ「家持劇場」の中から、旅人らが開いた梅花の宴を遠くから少年の家持が眺めている情景的な作品となっている。

 同館によると、新元号発表から22日までの入館者数は約5800人。前年同期比の5倍以上で、依然として万葉集の人気が続いているという。

 令和記念として、5月3日午後2時から国文学者の坂本信幸館長による1回限定の特別講座を開催する。受講料は600円。定員は先着100人。申し込みは高岡市万葉歴史館へ。(問)同館0766(44)5511