ジャンル・エリア : 展示 | 芸術 | 静岡 2019年04月26日
女性日本画家の先駆である上村松園(1875~1949年)の個展「没後70年上村松園展」(中日新聞東海本社主催)が、浜松市中区松城町の市美術館で27日に始まる。6月9日まで。25日は会場設営があり、作品や下絵など約90点を配置した。
上村松園は女性として初めて文化勲章を受章した日本画家で、卑俗さのない清らかな美人画を多く残した。親子の愛情を描いた重要文化財「母子」や、画風を確立した40代に描いた「楊貴妃」などを年代順に並べる。
松園が昔の風俗を研究するために使ったかんざしや下絵もあり、制作の様子が分かる展示になっている。初日は午前10時半から、松園の孫で日本画家の上村淳之さんが作品を解説する。
学芸員の増井敦子さん(51)は、「作風の変化や制作の舞台裏を見ることができる。これほど総合的な展覧会は今までにないと思うので、ぜひ来てほしい」と話した。
入場料は一般1400円、高校・大学生ら1000円、小・中学生・70歳以上700円。(問)市美術館=053(454)6801
(糸井絢子)