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【長野】暗闇に幻想的な光景、味わって 安曇野の市豊科近代美術館

ジャンル・エリア : 展示 | 甲信越 | 芸術  2019年05月09日

網状の幕を通して中庭に陽光が降り注ぐ「Brocken1」=安曇野市豊科の市豊科近代美術館で

網状の幕を通して中庭に陽光が降り注ぐ「Brocken1」=安曇野市豊科の市豊科近代美術館で

 安曇野市豊科の市豊科近代美術館で開催中の空間美術作家・千田泰広さん(41)=池田町=の展覧会が人気を呼んでいる。発光ダイオード(LED)で、大量の鏡の破片やくぎ、砂鉄、張り巡らせた糸などを照らし、暗闇に幻想的な光景をつくり出して訪れた地元中学生らから感嘆の声が上がっている。

 千田さんは川崎市出身。武蔵野美術大で建築を学び、20歳前後で創作活動を始めた。LEDを使ったインスタレーション(空間芸術)が中心で、欧州の著名な芸術祭などで活躍している。

 今回はインスタレーション10点と小品数点を展示。床にガラスの粉末を敷くなど異例の展示方法をとっている。安曇野市などの中高校生と共同制作した作品もある。

 普段は非公開のらせん階段を使った「Hagakure(ハガクレ)」は、3階の吹き抜け部分に設けた逆四角すいの箱から砂鉄が砂時計のように少しずつ落ち続ける作品。

 砂鉄に反射したLEDの光が空中にきらめく柱を演出し、床に積もった砂鉄の山はLEDにかぶせた虫眼鏡の効果で周囲が青く浮かび上がっている。

らせん階段の吹き抜けを落ちる砂鉄がLEDで照らし出される「Hagakure」=安曇野市豊科の市豊科近代美術館で

らせん階段の吹き抜けを落ちる砂鉄がLEDで照らし出される「Hagakure」=安曇野市豊科の市豊科近代美術館で

 中庭全体が展示スペースの「Brocken(ブロッケン)1」は、アルミホイルなどでつくった網状の幕で中庭の上部を覆っている。晴れた日は、午前11時半から昼すぎにかけて、太陽光が細い筋となって無数に降り注ぐ仕組み。

 快晴だった8日は、近くの豊科北中の3年生が美術の授業で訪問。中庭に入った生徒たちからは「うわーっ」と歓声が上がり、女子生徒(14)は「光のシャワーみたいですてき。また来たい」と笑顔を見せた。男子生徒(14)は館内の展示に「光と闇の融合という感じ。すがすがしい気持ちになった」と話した。

 千田さんは「こういった展示をできる美術館はめったにない。観賞を楽しんでほしい」と話している。

 6月2日まで。月曜休館。入館料は一般600円、高校・大学生400円、中学生以下無料。(問)同館=0263(73)5638

 (川添智史)

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