ジャンル・エリア : 富山 | 展示 | 歴史 | 芸術 2019年06月04日
高岡市万葉歴史館は、回廊展示「越中万葉の風景-米谷緑郎・冨田利雄-」を開催し、万葉集の中で越中の風景が詠み込まれた「越中万葉」を題材に描いた墨画や水彩画の小品を紹介している。24日まで。(武田寛史)
墨画、水彩画 米谷緑郎、冨田利雄ら
高岡市出身画家の米谷緑郎(ろくろう)(1918~85年)が81年に「越中万葉ところどころ」と題して北陸中日新聞に絵と文章を連載し、絵を基に「越中萬葉(まんよう)史跡絵葉書(えはがき)」が作られた作品15点を展示。大伴家持が詠んだ歌を基に雨晴海岸と義経岩を描いた墨画などがあり、越中万葉故地の昭和時代の情景を見ることができる。
石川県加賀市出身の冨田利雄(1930~2012年)が万葉集の「立山賦」をイメージして描いた水彩画の挿絵など、スケッチ的なタッチの作品11点も並ぶ。高岡市出身の村閑歩(かんぽ)(1904~88年)が二上山からの眺めを水墨画で描いた「二上山」もある。
鈴木崇大(たかお)主任研究員(41)は「越中万葉にある風景をほぼ網羅しているので、昭和的な風景など作品から情景を思い浮かべて楽しんでほしい」と話す。「万葉集が典拠の元号で注目されましたが、団体客は6月もいっぱいです」と話している。
火曜休館。観覧料は高校生以上210円、中学生以下無料。