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【滋賀】知的障害者の力作アート アジア各国から出展

ジャンル・エリア : 展示 | 芸術 | 近畿  2019年06月06日

3カ国の個性豊かな作品に見入る来場者=甲賀市の県立陶芸の森・信楽産業展示館で

3カ国の個性豊かな作品に見入る来場者=甲賀市の県立陶芸の森・信楽産業展示館で

 知的障害者らの陶芸や絵画などを集めた国際交流展「しがらきから吹いてくる風」が、甲賀市信楽町勅旨の県立陶芸の森・信楽産業展示館で開かれている。今回は例年の日本と台湾に加え、ベトナムの障害者らの作品も展示している。23日まで。

 成人の知的障害者が共同生活する「信楽青年寮」(甲賀市)などを運営する社会福祉法人しがらき会が、台湾の団体と主催。寮生を中心に日本の14人と台湾の38人、ベトナムの8人の作品計125点が並ぶ。

 日本人は、ペットボトルに折り込みチラシを詰め込んだオブジェや、コピー用紙いっぱいに多数の動物や物をペンで整然と描いて丸めたタワー、側面に無数の顔をちりばめた陶器のつぼなど、個性豊かな作品がそろった。台湾からは、カブトムシやゴシキドリなどの色彩豊かな絵画や、宗教や伝説に基づいた人物をモチーフにした絵画、陶芸作品などを出品している。

 まだ知的障害者のアート支援が成熟していないベトナムの作品は、自画像などが多く、国柄や文化の違いが浮き彫りになった。

 交流展は、しがらき会が2011年に台湾で作品展を開いたのをきっかけに、信楽や台湾各地で開催し、今回で16回目。信楽青年寮の石野大助支援員(54)は「作品を通し、障害者たちの社会参加が広がるきっかけになれば、うれしい」と話す。

 入場無料。月曜日は休館。

 (築山栄太郎)