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【石川】九谷焼の名品 優雅な紙皿に 金沢のデザイン会社が商品化

ジャンル・エリア : 工芸品 | 石川 | 芸術  2019年06月19日

九谷焼の名品のデザインが印刷された紙皿=能美市九谷焼資料館で

九谷焼の名品のデザインが印刷された紙皿=能美市九谷焼資料館で

6枚540円 手軽に高級感演出

 金沢市示野中町のデザイン会社「ヨシタデザインプランニング」が、九谷焼の名品の図柄を印刷した紙皿「九谷焼紙皿」を作った。同社によると、九谷焼のデザインを使った紙皿の商品化は初めて。同社代表の葭田(よした)護さん(51)は「ちょっとしたお菓子でもこの皿に盛るだけで高級感が出る。ホームパーティーやアウトドアで使って九谷焼の歴史に触れて」とPRしている。(吉野淳一)

 直径18センチで6種。九谷中興の祖と呼ばれる九谷庄三(しょうざ)が子猫や朝顔を描いた名作「色絵朝顔仔猫図平鉢(いろえあさがおこねこずひらばち)」をはじめ、花鳥山水画を描いた古九谷の逸品「古九谷 色絵花鳥図平鉢」、表情豊かな老人が描き込まれた再興九谷窯の1つ小野窯の赤絵「小野窯 赤絵百老図(ひゃくろうず)平鉢」など。古九谷から明治九谷の図柄を印刷した。

 能美市がオープンデータとして公開している九谷焼のデザインデータを活用した。6種の原作は全て市九谷焼資料館の所蔵品。同社が2016年に同館で試作品を展示したところ、好評だったため商品化した。中矢進一館長(64)は「平鉢の縁の細かな意匠まで見事に表現されていて素晴らしい完成度」と太鼓判を押す。

 6種を1枚ずつまとめた6枚1セットで540円。中矢館長が執筆した原作の説明文も添えた。同館のミュージアムショップで18日から販売を始め、今後、県内の土産店などにも置く。葭田さんは「インテリアとして飾っても良し。安価に手軽に九谷焼の名作のデザインを楽しんで」と話している。