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【富山】家持の歌 書で表現 高岡・万葉歴史館で作品展

ジャンル・エリア : 富山 | 展示 | 文化 | 歴史 | 芸術  2019年07月19日

万葉集の中の越中万葉を書にした作品=高岡市万葉歴史館で

万葉集の中の越中万葉を書にした作品=高岡市万葉歴史館で

 高岡市万葉歴史館は、夏の回廊展示として、万葉集を編さんしたとされる奈良時代の歌人・大伴家持(おおとものやかもち)が詠んだ越中万葉の歌を県内の書家19人が書で表現した作品20点を展示している。8月19日まで。

 越中国守として現在の高岡市伏木に赴任していた家持が、越中の景色や風土などを詠んだ歌を紹介している。

 故川人秀石(かわとしゅうせき)さん(高岡市)の作品は2点。家持が越中巡行の際に詠んだ「珠洲の海に朝開きして漕(こ)ぎ来れば長浜の浦に月照りにけり」、万葉集の中で「恋」を表すのに「孤悲(こひ)」の字を当てた歌が28首あることから「孤悲」の2文字を書いた作品を展示した。

 ほかの作家の作品には「玉くしげ二上山に鳴く鳥の声の恋しき時は来にけり」や「立山に降り置ける雪を常夏に見(み)れども飽かず神からならし」など越中万葉の代表歌を表現した作品が並ぶ。

 同館の鈴木崇大(たかお)主任研究員(41)は「仮名から漢字までさまざまな書体から、越中万葉の世界を感じてほしい」と話す。

 開館時間は午前9時~午後6時。火曜休館。観覧料は210円、中学生以下は無料。 (武田寛史)