ジャンル・エリア : イベント | 三重 | 展示 2019年07月31日
「人形サイズの家」を意味するドールハウスの作家、小島隆雄さん(64)=名古屋市中区=のミニチュアワーク企画展が、四日市市安島2の市文化会館で開かれている。1990年代から作り続けてきた実寸12分の1サイズの作品など44点が並ぶ。9月1日まで。入場料は200円。
米国のカントリーハウスやパリの雑貨屋など、欧米をテーマにした作品が多い。中でも、こだわったのは「男の隠れ家」と題した3作品。理想の秘密基地を表現した。最新作のニューヨーク・ブルックリンの倉庫をイメージした隠れ家の作品には構想から完成まで約3年をかけた。
小島さんが、家業の店舗設計の仕事をしていた30歳のころ、当時は西洋の宮殿など古い建築物をモチーフにした作品が多い中、偶然、現代的な建築物の作品を掲載した本を手にした。「身近なものだから自分の中にスッと入ってきて、これを作りたいと思った」と言う。この出合いをきっかけにドールハウスの制作にのめり込む。
商業施設のテナント設計の経験や専門学校で学んだデザインの知識を生かし、独学で作品作りに打ち込んだ。22年前にテレビ東京の番組「TVチャンピオン・第1回ドールハウス選手権」に出場し、決勝進出を果たして自信を付けた。8年前にはドールハウス作家に転身し、各地で展示会を開くなど普及活動に力を注ぐ。名古屋市内の自宅でカフェを経営しながらドールハウス作りを教え、京都、大阪、名古屋などでも教室を開く。
小島さんは「ドールハウスは、生活感にこだわって作っている。食べかけのピザや雑に積み上げられた本など内部の細かいところをみてほしい」と来場を呼び掛けている。7月31日、8月17日のいずれも午前10時半から、小島さんが作品を解説するギャラリートークがある。8月12日を除く月曜休み。午前9時半~午後4時半。(問)四日市市文化会館=059(354)4501
(神尾大樹)