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【石川】大正彩る洗練デザイン 七尾 絵はがきや雑誌挿絵展示

ジャンル・エリア : 展示 | 文化 | 歴史 | 石川 | 芸術  2019年08月07日

大正時代の流行などを表す作品が並ぶ会場=七尾市小丸山台の県七尾美術館で

大正時代の流行などを表す作品が並ぶ会場=七尾市小丸山台の県七尾美術館で

 大正時代を中心に昭和初期までに制作された絵はがきや雑誌の挿絵などの作品を集めた企画展「大正ロマンとモダンデザイン」が、七尾市小丸山台の県七尾美術館で開かれている。当時の時代の流行などを表した作品約700点が並ぶ。9月16日まで。

 商業デザインの先駆者として知られる杉浦非水(1876~1965年)や中性的な容姿の人物画で人気を集めた高畠華宵(かしょう)(1888~1966年)、大正ロマンを代表する詩人画家竹久夢二(1884~1934年)ら時代を代表するデザイナーらの作品が目を引く。

 印刷技術が急速に進歩した大正時代には、曲線や直線の特徴を生かした西洋のデザイン様式が国内で普及した。学芸員の北原洋子さんは「100年以上前の作品でも、古くなく洗練されている」と説明する。

 中でも、数多くの絵はがきのデザインを手掛けた小林かいち(1896~1968年)の作品は、伝統色の藤色や桃色をベースに叙情的な女性のイラストが印象的。北原さんは「1枚のはがきや封筒に物語が詰まっている」と紹介する。

 東京都港区で大正時代から洋服店を営んでいるという男性(63)は「描かれている女性の帽子の形が独特。ショートカットの女性が多く時代を感じる」と話していた。

 会期中無休。午前9時~午後5時。一般800円、大学生、高校生は350円、中学生以下無料。(問)同美術館0767(53)1500 

  (稲垣達成)