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【富山】万葉の世界 みずみずしく 高岡の歴史館 まつしたさん水彩画展

ジャンル・エリア : 富山 | 展示 | 文化 | 歴史 | 芸術  2019年08月30日

まつしたゆうりさんの新作=高岡市万葉歴史館で

まつしたゆうりさんの新作=高岡市万葉歴史館で

 高岡市万葉歴史館は、絵本作家でイラストレーターのまつしたゆうりさん(大阪府在住)が万葉集の歌の世界を表現した水彩画を紹介する秋の特別企画展「万葉を描く1 まつしたゆうり展」を開いている。10月7日まで。(武田寛史)

 まつしたさんが挿絵を担当した「よみたい万葉集」(西日本出版社)で掲載されたイラストと、越中の風景などが詠まれた「越中万葉」に分類される歌を題材にした新作の原画計31点を展示している。みずみずしい感性の優しい雰囲気に包まれる作品が並ぶ。

 新作のうち「越中」をテーマにした2点は「をみなへし 咲きたる野辺を 行き巡り 君を思ひ出 たもとほり来ぬ」と「もののふの 八十娘子らが 汲(く)み乱(まが)ふ 寺井の上の 堅香子(かたかご)の花」が題材。黄色が鮮やかなオミナエシの花束、かれんに並んで咲く薄紫色の堅香子が描かれている。

 まつしたさんが好きな歌の一つ「天の海に 雲の波立ち 月の舟 星の林に 漕(こ)ぎ隠(かく)る見ゆ」の情景を描いた作品もある。雲が波立つ天の海、星の林の中をウサギがこぐ月の舟に乗る女性が物思いにふけるロマンチックな作品に仕上げられている。

 同館の鈴木崇大(たかお)主任研究員(42)は「まつしたゆうりさんの心の動きと万葉集への思いを感じとってもらえれば」と話している。

 まつしたゆうりさんのトークイベントは9月22日午後2時から。参加無料。先着120人。予約は同歴史館へ。研究員が作品解説するギャラリートークは9月7日午後4時20分と10月5日午後2時。開館時間は午前9時~午後6時。火曜休館。観覧料は一般210円、中学生以下は無料。(問)高岡市万葉歴史館0766(44)5511