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【岐阜】山県の廃校レストラン、にぎわう

ジャンル・エリア : まちおこし | グルメ | 岐阜  2019年09月10日

野菜をふんだんに味わえる舟伏の里ランチを出す三島さん(右奥)=山県市神崎の「舟伏の里へ おんせぇよぉ~」で

野菜をふんだんに味わえる舟伏の里ランチを出す三島さん(右奥)=山県市神崎の「舟伏の里へ おんせぇよぉ~」で

 廃校になった山県市の旧北山小学校内にあるレストラン「舟伏(ふなぶせ)の里へ おんせぇよぉ~」が連日、にぎわいを見せている。地元のおばあちゃんが腕によりをかけたメニューが「インスタ映えする」と若い世代に受けた。さらに近所の名所「円原(えんばら)の伏流水」の知名度が高まり、相乗効果で新規の客も湧き出ている。

 「ソウメンカボチャって知ってる?」「ダイコンのまぜご飯も作るから、またおいで」。調理の中心として腕を振るう三島広子さん(72)は、訪れた客にメニューの説明を始めた。

 かご状の器に、メイン料理のほか煮豆や酢の物、ポテトサラダなど5品の小鉢を並べた「舟伏の里ランチ」。「かご」とも呼ばれる看板メニューはカボチャの黄色やズイキの紅色が見た目にも鮮やかで、若者が会員制交流サイト(SNS)で紹介し、市内外に広まった。

 三島さんたち地元のおばあちゃん約10人が郷土料理を作り、金、土、日、祝日の午前11時~午後3時に開く。硬く炊いた白米にニンジンやゴボウの煮物をまぜた「まぜご飯」など、地元で昔から味わってきた料理にこだわる。鍋で野菜を煮る「みそ煮」や手打ちそばも出す。

舟伏の里ランチ=山県市神崎の「舟伏の里へ おんせぇよぉ~」で

舟伏の里ランチ=山県市神崎の「舟伏の里へ おんせぇよぉ~」で

 姉妹で訪れた同市高木の岡田真由香さん(29)も料理が運ばれるやいなやスマートフォンで撮影し、インスタグラムに投稿した。「インスタで見て、来てみたら大満足。懐かしい気持ちになるし、また来たい」と舌鼓を打った。

 レストランは2013年に開業した。客が案内されるのは、児童が給食を食べていたランチルーム。店内の時計は、同小が廃校になった1997年3月25日の午前9時45分で止めたままだ。

 当初は来客ゼロの日もあった。岐阜市の中心部から車で1時間弱かかる中山間地。集落指導員の山口晋一さん(37)たちが広報に務め、インスタの流行で2、3年前から人気が上昇した。

 多くても50人ほどだったのが、70人は訪れるように。自転車のツーリングなど団体で来る人も目立つ。三島さんは「私はスマホが使いこなせずガラケーに戻したのに、その威力を思い知った」と驚く。

 さらに人気を加速させたのが、透き通った水の「円原の伏流水」。木々の間から光が差し込む光景が情報誌やテレビ番組で紹介されると、観光客が殺到。車で約5分のレストランに立ち寄る人も増えた。

 湧き出た人気に喜ぶ一方で、課題もある。山口さんは「施設の老朽化もあるし、調理できる人を探すのも大変。仲間を募っている」と話す。三島さんも「私も北山小の卒業生だから、学校がにぎわう様子を見るのはうれしい。何とか続けたい」と願う。

 12月~2月末は休み。(問)おんせぇよぉ~=080(2648)8175

 (藤原啓嗣)

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