ジャンル・エリア : まちおこし | 特産 | 石川 2019年09月10日

旅館の担当者(右)に新商品をPRする学生たち=七尾市・和倉温泉で
和倉でPR、県内中心に販売へ
金沢星稜大(金沢市)の学生が、能登島産のブルーベリーを使った日本酒ベースのリキュールを完成させた。8、9の両日、七尾市の和倉温泉の旅館や酒屋で、新商品をPRした。(稲垣達成)
製造したのは経済学部の奥村実樹准教授のゼミ。奥村ゼミは2011年から能登島の耕作放棄地を活用し、芋焼酎を生産している。これまでに「星稜紅」と「金星」の2種類を開発し、県内外で販売している。
連携しているのとじまファーム(同市能登島閨町)で、商品にならずに廃棄されるブルーベリーがあると知り、リキュールを造ることに。昨年9月に、学生たちが無農薬栽培のブルーベリーを収穫し、その後、大学に近い「やちや酒造」(金沢市)がリキュールにした。
9日は3年生11人が商品を売り込んだ。2、3人ごとに4グループに分かれて12店舗を回った。学生たちはチラシや現物を片手に、熱心に商品をPR。事前に連絡せず訪れたため、追い返されることもあったが「いくらか置いてみます」と快諾する旅館もあった。
中田佳織さん(20)は「交渉中に沈黙になることもあり、インパクトある説明をするのが難しかった」と振り返り、田中晴海さん(20)は「相手が社長や部長級で緊張した。でも、能登で造られているという点を強調すると受け入れられやすくなると学べた」と話した。
リキュールは300ミリリットルで税別1000円。今月中旬から450本ほどを出荷予定で、県内のデパートや酒屋を中心に販売される。