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【石川】伊之助4作品 初公開 加賀・硲美術館 常設展で油絵と版画

ジャンル・エリア : 展示 | 石川 | 芸術  2019年10月10日

初公開の「窓辺の花」(右)などが並ぶ常設展=加賀市吸坂町で

初公開の「窓辺の花」(右)などが並ぶ常設展=加賀市吸坂町で

 晩年に東京から加賀市吸坂町(すいさかまち)に移り住み、色絵磁器の制作に打ち込んだ洋画家、硲伊之助(はざまいのすけ)(1895~1977年)の画業を紹介する同町の硲伊之助美術館で、硲の油絵や版画4点が初公開されている。

 東京で生まれた硲は絵の道を志し、1921(大正10)年に初めて渡欧した。列車の中でフランス人画家アンリ・マチスに偶然出会い、師事。戦後、マチス展やゴッホ展、ピカソ展の国内開催に尽くしたほか、翻訳本の出版を通して近代美術の普及に貢献した。古九谷の色彩美に魅了され、67歳で吸坂町に窯を築いて絵画的な色絵磁器を制作した。

 初公開の4点は市場で買い付けた2点と、寄贈された2点。このうち40(昭和15)年に描かれた油絵「窓辺の花」は、窓辺に生けられた赤いカーネーションを明るくみずみずしく描いた作品。硲は同年10月、軍の依頼で戦争画を描くために中国に渡っており、その前に描かれたとみられる。

 このほか版画「南仏の田舎娘」(31年)も初公開。硲は渡欧中に日本の木版画と出合い、技法を学んだという。同館は全国に150人の会員がおり、会費を硲作品の購入に充てている。初公開の4点は来年3月末まで、常設展の中で紹介されている。

 硲伊之助美術館は19日午後2時から、作家で政治団体「一水会」顧問、鈴木邦男さんの講演会「私が歩んだ道」を開く。日本人にとっての天皇や、変化する時代の中で継承すべきものについて語る予定。参加費1000円。(問)硲伊之助美術館0761(72)0872

(小室亜希子)

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