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【長野】県宝「真言八祖像」掛け軸公開 松本・洞光寺で5年ぶり

ジャンル・エリア : 展示 | 甲信越 | 神社・仏閣 | 芸術  2019年10月24日

洞光寺所蔵の県宝「絹本著色真言八祖像」=松本市の洞光寺で

洞光寺所蔵の県宝「絹本著色真言八祖像」=松本市の洞光寺で

 松本市四賀地区にある真言宗洞光寺(とうこうじ)で23日、真言宗の教えを伝承する8人を描いた寺所蔵の八幅の掛け軸「絹本著色真言八祖像(けんぽんちゃくしょくしんごんはっそぞう)」(県宝)の一般公開が始まった。室町時代初期の制作で、5年ぶりの公開となる。寺では26日にコンサートなどの催し「八祖まつり」を開くほか、期間限定の御朱印を用意した。公開は29日まで。

 「真言八祖」は真言密教の開祖・龍猛から、日本に真言密教を伝えた空海までの8人。掛け軸は1406年に制作され、大きさはいずれも縦76.5センチ、横43.3センチ。室町時代の作として八幅がそろっているのは県内に例がないという。

 公開に合わせた「八祖まつり」は初めての開催。松本諦宗(たいしゅう)住職(41)が「多くの人に寺に気軽に足を運んでもらいたい」と企画した。御諏訪太鼓伝承者の太鼓打師山本麻琴さん(38)=岡谷市=によるコンサートや、瞑想(めいそう)会、太極拳の体験会がある。

 般若心経を1人一行ずつ書いていく「結び写経」など寺院ならではの企画も用意。地元産新米のおにぎりの振る舞いもある。

 松本住職は「このお寺で、寺と人、人と人のご縁をつなぎたい」と話した。(問)洞光寺=0263(64)2776

 (中津芳子)