ジャンル・エリア : 石川 | 神社・仏閣 | 自然 2019年12月02日

国天然記念物「入らずの森」から出てきた多くの参拝客=羽咋市の気多大社で
気多大社(羽咋市)は1日、宮司ら一部の人を除き、立ち入ることを禁じてきた本殿背後の聖域「入(い)らずの森」(国天然記念物)で初の一般公開を始めた。日曜日と重なり、北陸3県をはじめ県内外から多くの人が参拝に訪れた。(林修史)
参拝客 長蛇の列「保全に関心を」
入らずの森は約3万3000平方メートルで、樹齢300~500年のタブやシイなどの広葉樹が自生している。初日は朝から次々にたくさんの人が詰め掛け、森内の神門に続く道に長い列ができた。祈願料3000円を払い、おはらいを受けた後、奥に進み参拝した。
金沢市から夫や長男、長女と来た女性(34)は「入らずということで暗い森を想像したが、明るく感じた。気をいただき、来年も頑張りたい」と話した。
大社によると、近年は長年の風雨で倒木が増え、昼でもうっそうとしていた森が明るくなりつつあるという。保全に向け、現状を知ってもらおうと、一般公開を決めた。
三井孝秀宮司(58)は「想像以上の反響。森の現状を見て、地元の鎮守の森も守る気持ちになってもらえれば」と願った。公開は31日まで、連日開く気(き)の葉祭(まつり)に参列した人が対象となる。受け付けは午後3時まで。森内部の写真撮影はできない。