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【石川】人間国宝 技光る陶磁器 県七尾美術館で展示

ジャンル・エリア : イベント | 工芸品 | 石川 | 芸術  2020年01月10日

独創的な手法が目を引く人間国宝たちの作品=七尾市の県七尾美術館で

独創的な手法が目を引く人間国宝たちの作品=七尾市の県七尾美術館で

能登地区 過去最多の出品

 今年夏に予定される東京国立近代美術館工芸館の金沢市への移転に合わせた企画展「人間国宝を中心に・陶磁器の美と技」が、七尾市の県七尾美術館で開かれている。工芸館が所蔵する、重要無形文化財保持者(人間国宝)らが手掛けた逸品の数々が展示されている。2月11日まで。(中川紘希)

 全国各地の近現代の作家が仕上げた陶磁器45点が並ぶ。同美術館によると、人間国宝による作品の出品数は、能登地区では過去最多の展示となった。

 松井康成さん(1927~2003年)は練上(ねりあげ)と呼ばれる技法で陶器のひび割れをあえて強調し、加藤土師萌(はじめ)さん(1900~68年)は模様を彫り込んだ型に土を押し当て磁器の内側に浮き上がらせるなど、独創的な手法の作品が多い。そのほか、藍色から黄色へのグラデーションが美しい小松市出身の3代徳田八十吉さんの磁器も展示されている。

 美術館の学芸員、北原洋子さんは「出品している作家の方々は伝統を守るだけでなく、その時代だからできる表現方法を模索し評価された。工芸作品は難しいと思われがちだけど、色や形も多彩なので一点ずつ鑑賞してほしい」と話した。

 19日午後2時からは、出展作家の吉田美統(みのり)さんと14代今泉今右衛門さんが作品について語る「アーティストトーク」がある。一般500円、大高生350円、中学生以下無料。