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【岐阜】光秀の肖像画や自筆の書状を展示 可児郷土歴史館

ジャンル・エリア : イベント | 展示 | 岐阜 | 歴史  2020年01月17日

光秀とされる肖像画(写真は複製品)や武者絵、軍記物などが並ぶ会場の一角=可児市久々利の可児郷土歴史館で

光秀とされる肖像画(写真は複製品)や武者絵、軍記物などが並ぶ会場の一角=可児市久々利の可児郷土歴史館で

 可児市久々利の可児郷土歴史館で、市にゆかりのある戦国武将・明智光秀にちなむ特別展「明智光秀と可児 明智荘にルーツを求めて」が開かれている。18日からは期間限定で、光秀とされる肖像画や自筆の書状の実物が展示される予定で、謎に包まれた光秀を探る歴史資料が一堂に会する貴重な機会となる。特別展は3月22日まで。

 同市瀬田の花フェスタ記念公園内で大河ドラマ館を含む関連イベント「明智光秀博覧会」が始まったことを記念する特別展。目玉である肖像画は、本徳寺(大阪府岸和田市)が所蔵。絵の上部にある賛文に記された戒名が「輝雲道琇禅定門」で、「輝」と「琇」に光秀の文字が隠されていることから、供養のために制作されたのではないかと推定されている。

 市では大河ドラマ館開館に合わせて11~13日に博覧会会場で展示した。郷土歴史館で実物が見られるのは18、19、25、26日の4日間で、今の時期に市内で本物が見られる最後のチャンスとなる。

 美濃加茂市民ミュージアムが所蔵する光秀の書状の原本も展示する。18日から2月8日まで見られるのは、主君の織田信長を討った「本能寺の変」の10日後に記したとされる書状。紀州の土豪である土橋重治に宛てた手紙で、そのまま解釈すると足利義昭と光秀が事前に連絡を取り、連携していたことを示す資料となるという。担当者は「書かれていることが事実なら、光秀が何者かと共謀して本能寺の変を起こしたとの黒幕説を裏付けることになるが、解釈は一通りではなく異論もある」としている。

 2月9日~3月1日には美濃加茂市民ミュージアムが所蔵する光秀の判物、3月3~22日にも同ミュージアムが所蔵する光秀の書状を展示する。

 ほかにも、現在の可児市北東部から御嵩町西部に位置し、光秀が生まれたとの説がある荘園「明智荘」に関する説明や荘園内の柿田遺跡に関する資料、光秀の死後に書かれた軍記物や地誌、光秀の最期を描いた武者絵などの展示もある。

 1月26日には、午後1時からギャラリートーク、午後2時から市文化財課職員による歴史講座を開催する。入館料は一般210円、高校生以下無料。原則、月曜休館。(問)同館=0574(64)0211

 (織田龍穂)