ジャンル・エリア : 展示 | 工芸品 | 石川 | 芸術 2020年02月05日
江戸から現代まで 染付の力作並ぶ
白地に青色の模様が美しい染付(そめつけ)の九谷焼などを集めた特別展「青い九谷~染付の展開」が、能美市九谷焼資料館で開かれている。「藍九谷」とも呼ばれる深い青色をたたえた43点が並び、来館者の目を引いている。3月15日まで。(青山直樹)
染付は中国から日本に伝わり、17世紀ごろに作り始められたとされる。焼く前に灰色の顔料で模様を付け、焼き上げると鮮やかな青色が現れる。九谷焼は多彩な色合いが特徴的な「色絵」の技法が主流だが、今も受け継がれる染付について知ってもらおうと、特別展を企画した。
江戸時代から現代までの九谷焼のほか、日本の作風に影響を与えた1600年ごろの中国の作品も展示した。竹や虎が施された藍古九谷の皿は、太く力強い筆遣いが目を引く。江戸時代に小松市の若杉窯で作られた大皿などには、霊獣や草花などがあしらわれている。招き猫を題材にした現代作家の九谷焼もあり、個性ある力作がそろった。
染付の制作工程を紹介したコーナーもあり、中矢進一館長は「染付の九谷焼を集めた展示は珍しい。青と白の2色による独特な味わいがあるので、ぜひ見てほしい」と話している。
月曜日休館。月曜日が祝日の場合は翌日に休館。一般430円、75歳以上320円、高校生以下は無料。