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【長野】山のさまざまな表情見て 写真家田淵行男の代表作を展示

ジャンル・エリア : 展示 | 甲信越  2020年02月19日

さまざまな山の表情を切り取った作品が並ぶ会場=安曇野市豊科南穂高の田淵行男記念館で

さまざまな山の表情を切り取った作品が並ぶ会場=安曇野市豊科南穂高の田淵行男記念館で

 山岳写真家で安曇野市名誉市民の田淵行男さん(1905~89)の写真展「尾根路」が、同市豊科南穂高の田淵行男記念館で開かれている。田淵さんの写真集「尾根路」「尾根路2」「尾根路2普及改訂版」の3冊から、北アルプスや山野草など代表作39点のモノクロやカラー写真が並ぶ。5月24日まで。

 写真は40~60年代に、フィルムやガラス乾板で撮影した。北アや南アルプス、八ケ岳の尾根や遠景のほか、山小屋やごつごつした岩肌など山のさまざまな表情を切り取っている。

 写真には田淵さんの文章も添えられ、大滝山(標高2、616メートル)で撮影したとみられる枯れ木については「高い山では枯木が目につく(中略)私にはこれらの枯木の一つひとつが時に新しく生れ代った山の精のように見えてくるのである」とコメントしてある。

 同館の伊藤広美学芸員(38)によると、山だけでなく、山に生える樹木や昆虫などを写すことで、山への想像力をかき立てることにつながっている。「さまざまなものに興味を抱いた田淵先生らしい展示。今年の春や夏はどんな山登りをしようかとイメージを膨らませながら見てほしい」と来場を呼び掛ける。

 午前9時から午後5時。月曜休み。高校生以上310円、中学生以下無料。(問)同館=0263(72)9964

 (松本貴明)