ジャンル・エリア : 展示 | 工芸品 | 静岡 2020年03月12日
ご当地グルメを提供する店舗を多く構える浜松市中区のザザシティ浜松中央館1階の飲食スペースが、伝統の「浜松注染(ちゅうせん)そめ」のテキスタイル(生地)を使ったインスタレーションで彩られた。「はままつテキスタイル展」と銘打たれたイベントで、舌で、目で、地元の魅力を味わえる。31日まで。
丸い形をしたナツツバキ柄や大小のソラマメを組み合わせた柄など、3つの型を各2パターンで染めた計6種類がある。幅約40センチの生地を50~250センチにカットして、弧を描くようにつるしたり真っすぐ垂らして並べたりした作品のほか、テーブル近くには同じ柄の浴衣と親子用のエプロンも。
「浜松注染そめの特徴である色のぼかしの美しさ、手触りの良さを間近で楽しめるようにした」と語るのは、浴衣メーカー白井商事専務で実行委員会の委員長を務める白井成治さん(53)。
これまで毎年3月に中区千歳町の交流施設「Any」で、遠州の職人らと和ものイベント「いとへんのまち」を開催してきたが、県外の来場者が増えたため「飲食を楽しみながら、ゆったりと浜松の伝統を知ってもらいたい」と思い、同館に協力を呼び掛けた。
館近くのモール街の店舗とも連携しており、期間中はイベントのパンフレットを持って行くと割引やおまけの特典が付く。パンフレット(A4判、二つ折り)は館やAnyに置いている。
同時期に開催を予定していた「いとへんのまち」は新型コロナウイルスの影響で6月末に延期となったが、白井さんは「イベント前に親子や若い人でにぎわう場所で興味を持ってもらえたら」と期待を込める。
(大城愛)