ジャンル・エリア : グルメ | 展示 | 文化 | 石川 2020年04月07日
白山ろく民俗資料館 試食・試飲体験
白山市白峰の県白山ろく民俗資料館は土、日曜と祝日に、白峰地域でおやつなどとして食べられていた「カマシイリコ」と香ばしくて素朴な味の「ネブ茶」の試食・試飲体験を同館の敷地内にある旧杉原家住宅で行っている。県有形文化財の古民家のいろり端で、白山麓の食文化を来館者らに伝えている。(鴨宮隆史)
カマシイリコは、白山麓で古くから食べられてきた雑穀のカマシ(シコクビエ)の実を精白して粉にし、少しずつ湯を注いで練って作る。そのままや砂糖を入れ、主に間食として食べられていたという。
ネブ茶は「カワラケツメイ」というマメ科の植物から作り、鍋でいった後に煮詰めるなどして飲む。香ばしい香りが特徴で、健康にも良いとされる。ともに同館の畑で栽培したカマシ、カワラケツメイを使い、職員らが加工して来館者に味わってもらっている。
いろりは寒い時期には火をたき、落ち着いた雰囲気の中で昔ながらの体験ができる。同館の職員は「製粉技術の関係で、カマシイリコは昔はもっとざらっとした食感だったが、細かくひいた滑らかな食感のイリコを体験してもらっている。素朴な味を楽しんでくつろいでもらえれば」と話している。試食・試飲体験は土、日曜と祝日の午前10時半~午後3時。
26日からは旧杉原家住宅で企画展「きものと帯結び展」が開かれる(7月19日まで)。「日本の心をもう一度 心のふるさと」と銘打ち、着物と帯結びのすばらしさを紹介する。(問)同館076(259)2665