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【富山】「小泉八雲」生涯に迫る 富山

ジャンル・エリア : 富山 | 展示 | 歴史 | 芸術  2020年04月13日

小泉八雲の作品の草稿=富山市の高志の国文学館で

小泉八雲の作品の草稿=富山市の高志の国文学館で

生誕170年草稿など展示

 「耳なし芳一」「雪女」などの怪談の作者「小泉八雲」として知られるラフカディオ・ハーン(1850~1904年)の生涯に迫った企画展「生誕170年 ラフカディオ・ハーンの共感力」が11日、富山市の高志の国文学館で始まった。6月22日まで。

 作品の草稿や初版本、書簡、写真など約250点を展示。往復書簡を装丁した冊子と愛用の本棚は文学館の所蔵で、いずれも初公開となる。米国での新聞記者時代の新聞紙面や、日本で子どもに英語を教えた教材など、作家以外の知られざる一面も紹介している。

 ハーンは幼いころ両親と離別し、10代で左目を失明した。文学館によると、苦難を味わったハーンは弱者に同情、共感する気持ちが強く、キリスト教以外の信仰にも寛容だった。学芸員の綿引香織さんは「ハーンは怪談が有名だが、他にも多くの作品がある。波瀾(はらん)万丈の生涯と作品の世界を知ってほしい」と話す。

 富山大がハーンの蔵書を「ヘルン文庫」として所蔵していることから、富山大や各地の記念館などの協力を得て企画した。火曜休館。5月5日は開館し、同7日は休館する。観覧料は一般400円、大学生200円。(問)文学館076(431)5492 (山本真士)