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【岐阜】「アマビエ和菓子」コロナ退散!? 大垣の金蝶園総本家が販売

ジャンル・エリア : グルメ | 岐阜 | 文化 | 歴史  2020年04月14日

アマビエの上生菓子=大垣市高屋町の金蝶園総本家で

アマビエの上生菓子=大垣市高屋町の金蝶園総本家で

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、終息を願って会員制交流サイト(SNS)などで広がりを見せている妖怪「アマビエ」をかたどった上生菓子を、大垣市高屋町の和菓子店「金蝶園(きんちょうえん)総本家」が発売し、人気を集めている。

 アマビエは半人半魚の妖怪で、長い髪やくちばし、うろこを持つとされる。江戸時代末期の弘化3(1846)年に肥後国(熊本県)の海に現れ、「疫病が流行したら、私の姿を描いた絵を人々に見せよ」と告げて海へ帰ったという言い伝えがあり、疫病退散に御利益があると信じられてきたという。

 金蝶園が上生菓子にしたきっかけは、北野英樹社長(48)が3月半ばごろに見たテレビ番組。新型コロナウイルスの沈静化を願い、アマビエに関するSNSの投稿が取り上げられたのを見て「上生菓子で表現できるのでは」と思い付いた。瓦版の絵を参考に、和菓子の技術の範囲内で再現できるよう職人がデザインした。

 当時の瓦版に掲載された絵は白黒だが、金蝶園は髪を紫色、人魚のようなうろこで覆われた胴体を水色の練り切りで表現。丸く大きな目を付けた愛らしい形に仕上げ、中にこしあんを忍ばせた。

 北野社長は「元々和菓子は季節を表現したり、節句に家族の繁栄を願ったりと、作られた背景にはストーリーがある。早くコロナが収まるようにと思いを込めつつ、楽しんで食べてほしい」と話す。

 390円(税別)。駅前本店、大垣東店、赤坂店、イオンタウン本巣店の4店舗で取り扱う。(問)金蝶園総本家=0584(75)3300

 (服部桃)

疫病退散の御利益があるとされる江戸時代の妖怪「アマビエ」の刷り物=京都大付属図書館所蔵

疫病退散の御利益があるとされる江戸時代の妖怪「アマビエ」の刷り物=京都大付属図書館所蔵