ジャンル・エリア : 三重 | 乗り物 | 展示 | 芸術 2020年05月14日
県の休業要請の一部解除を受け、菰野町の御在所ロープウエイとパラミタミュージアムが営業を再開した。いずれも来場・来館者を県内在住者に限定し、新型コロナウイルスの感染対策を講じている。
◆マスクの着用を要請 御在所ロープウエイ
先月末から臨時休業していた御在所ロープウエイは12日に営業を再開した。
入り口では職員が県外からの来場の自粛を呼び掛ける。職員は全員マスクを着用し、施設の至る所にアルコール消毒液を設置。来場客にマスクの着用などを要請する看板も置いた。マスクを着用していない場合は売店で購入してもらうようにしているという。
入り口からロープウエーの乗車口までの廊下は混雑する場合があるため、2メートルほどの間を空け、「間隔を空けてお並びください」と書かれた看板を設置した。レストランをはじめとした店舗は飛沫(ひまつ)防止のビニールを用意し、ゴンドラは雨天時以外、窓を開けて換気して運行する。
13日の午前中には約50人が訪れた。家族と訪れた菰野町の男性(55)は「再開を待っていたのでうれしい。気を付けながら楽しみたい」と話した。森豊専務(61)は「県内の方限定だが、何とか再開できた。今後も最大限の安全対策を講じて営業していきたい」と話している。
◆県外からの来館自粛を パラミタミュージアム
臨時休館していたパラミタミュージアムは7日から営業を再開した。当面は県外からの来館自粛を呼び掛ける。
政府の緊急事態宣言が全国に拡大したことを受け、4月16日から休館していた。宣言は延長されたが、県からの休業要請が解除されたため再開を決めた。
一方で、県外在住者の訪問は県の自粛要請が続いており、同館では入り口に「県外からの訪問客はご遠慮または延期をお願いします」と貼り紙をし、来館した県外ナンバーの車には声掛けによる確認をしている。通常、県外からの来客が3割を占めているというが、同館の伊藤薫事務局長(73)は「県からの要請が出ている以上は仕方ない」と理解を示す。館内は各所にアルコール消毒液を設置するなどの対策を施し、来場者にもマスクの着用を求めている。
館内では4月2日に始まった企画展「ルドゥーテ展 19世紀植物画の世界」を催している。10日の昼すぎには十数名ほどが訪れ、思い思いに作品の鑑賞を楽しんでいた。伊藤さんは「作品を楽しみにしていた県外の方には心苦しい思いがある。それでも、少しの期間だが展示を再開できたのは良かった」と話した。開催は24日まで。無休。
(磯部愛、神尾大樹)