ジャンル・エリア : 展示 | 工芸品 | 歴史 | 石川 2020年07月10日
七尾市出身の実業家、池田文夫さん(1907~87年)が収集した作品を紹介する収蔵品展「伝えゆく池田コレクションの魅力」が、七尾市小丸山台の県七尾美術館で開かれている。味わい深い日本画、彫刻、工芸、陶磁器など計70点を展示している。8月2日まで。
日本画では、宮川長春が腰を掛けたなまめかしい遊女を描いた「納涼美人図」(江戸中期制作)、菱田春草が仙人の住む山を霧などを効果的に描き表現した「蓬莱山図」(明治35年ごろ制作)、松村景文の余白を効果的に大きく残し雪山などを表した「山水花鳥図」(双幅、江戸後期制作)などが目を引く。
高村光雲や平櫛田中(でんちゅう)など著名な作家の彫刻作品、重要無形文化財保持者(人間国宝)の氷見晃堂の飾り棚なども並んでいる。陶芸では、ユニークな形状の美濃焼、重厚な印象の赤と黒の根来(ねごろ)の漆工作品も展示している。
観覧料は一般350円。大学・高校生280円、中学生以下無料。月曜休館。展示は池田コレクションの第一期で、第二期は8月8日~9月13日で別の作品を展示する予定。 (中川紘希)