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【岐阜】喫茶店、地元食材で危機脱出 恵那「ささゆりの里」の安藤さん奮闘

ジャンル・エリア : グルメ | 岐阜 | 特産  2020年07月29日

地元食材を用いた新メニュー開発に取り組む安藤さん=恵那市串原の喫茶店「ささゆりの里」で

地元食材を用いた新メニュー開発に取り組む安藤さん=恵那市串原の喫茶店「ささゆりの里」で

 新型コロナウイルス感染拡大の影響などで一時は閉店が検討された恵那市串原の喫茶店「ささゆりの里」が、地元産食材を豊富に用いた新メニューの導入で人気を集めている。 (長谷部正)

 店は住民が出資する有限会社ささゆりが運営。近くの日帰り温泉施設「くしはら温泉ささゆりの里」やオートキャンプ場などを訪れる観光客と地元住民に親しまれてきた。

 今年に入り、調理や接客を長年担当してきた店長が家族の介護などを理由に退職。コロナ禍による休業を機に閉店を視野に入れた協議が進む中、店に隣接する農産物直売所「マレットハウス」で働いていた安藤菜月さん(38)が「私たちの憩いの場が失われてしまうのは寂しい」と担い手に名乗りを上げた。

 5月25日の営業再開に合わせ、店の看板やメニューを一新。モーニングサービスにはコンニャクやトマトなどのサラダ、ハチミツのヨーグルトソースなどの特産物を盛り込み、串原食肉加工組合「ゴーバル」の無添加ソーセージを添えたカレーライスを看板メニューとしてPRしている。

 夏の行楽期向けに、完熟ウメのシロップを使った「梅かき氷」、ソフトクリームに温泉卵を合わせた「温玉ソフト」などの新メニューも次々に用意。店の最新情報を紹介するチラシ「喫茶ささゆりの里ニュース」も好評を呼んでいる。

 安藤さんは隣町の明智町出身。串原で3人の育児や家事と仕事を両立しながら、新たな店づくりを進める。

 当面の目標は、トマトやベーコンなどの地元食材を使ったピザ、ジビエ(野生鳥獣)やヘボ(地蜂)の新メニューの開発だ。「農林業や養蜂、狩猟など、地元に根差して頑張っている皆さんと力を合わせて串原の魅力を発信していきたい」と力を込める。

 営業時間は午前9時~午後4時。水曜定休(祝日の場合は営業)。(問)同店=0573(52)2428