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【福井】陸軍省作成の大野城の絵図、10月11日まで展示

ジャンル・エリア : | 展示 | 歴史 | 福井  2020年08月12日

陸軍省が作成した大野城郭図(左)=大野市歴史博物館で

陸軍省が作成した大野城郭図(左)=大野市歴史博物館で

 1872(明治5)年に当時の陸軍省が作成した越前大野城の絵図などを展示する企画展「絵図に見る越前大野城と江戸屋敷」が大野市歴史博物館で開かれている。10月11日まで。(山内道朗)

 市教委文化財課によると、陸軍省の絵図は軍事拠点として全国の城を調査した際に作られた。2009年にフランスのオークションに陸軍省の絵図が出品され、存在が明らかになった。今回は絵図を所有する「しろはく古地図と城の博物館富原文庫」(群馬県安中市)から画像データの提供を受け、複写を展示している。越前大野城のほか、県内では勝山城、丸岡城、小浜城、鯖江陣屋の絵図もあり、いずれも県内初公開。取り壊し直前の各城の様子を知ることができる。

 陸軍省作成とは別の大野城の絵図や大野藩の江戸屋敷の資料などもあり、計38点を展示。陸軍省の絵図と、その120年前の絵図では、その間に城郭が焼失する大火が発生しているが、本丸や藩主館などが同じ形で復元されたことが分かる。1635~43(寛永12~21)年と、それ以降の絵図もずらりと並び、城下町や城郭の変化を見比べられる。城が取り壊しになった際の競売の記録などもある。

 佐々木伸治課長は「大野城の絵図がこれだけ一堂に会するのは珍しいので見にきてほしい」と話す。22日と9月19日のいずれも午後1時半~2時に学芸員による展示案内がある。入館料(大野市民、中学生無料。市外の大人300円)で見学できる。