ジャンル・エリア : 展示 | 岐阜 | 工芸品 2020年08月19日
新型コロナウイルス感染症の影響で、売り上げが落ち込んでいる陶磁器関連の事業者を支援する多治見市の販売促進事業「美濃焼GO(ゴー)」が今月、始まった。美濃焼の製品を対象の店で買う際、1200円を上限に購入額の最大4割を補助し、焼き物ファンの拡大を狙う。 (片岡典子)
市産業観光課によると、飲食店や贈答用の陶磁器の需要が落ち込む中、市内の業者は苦戦。新たな販路開拓につなげようと事業を計画し、補助や特設サイトの構築費を含め計2400万円を補正予算に計上した。
対象商品は美濃焼の陶磁器やタイルで、箸など関連する雑貨も、同時に購入すれば対象になる。利用者は会計時に、氏名や年代、美濃焼への意見などをメッセージカードに記入して店員に渡すと、1000円以上の購入で割引を受けられる。市は後から事業者に割引分を補助する。
18日までに市内の計76店が参加。13日現在で、延べ2890人が製品を購入し、合わせて273万円を補助した。参加店舗の市PRセンターでは、1日平均10人程度が利用しているといい、市観光協会の職員は「お値打ちでうれしいという声を聞くのはもちろん、気になっていた商品を、この機会に買い求めるお客さんも多い」と話す。
事業は累計の補助額が2000万円に達するまで継続。同課の担当者は「滑り出しは思った以上の反響。地元の人にも、美濃焼を買ったり使ったりする楽しさを再認識してもらう機会になれば」と期待する。店舗を紹介するウェブサイトは「美濃焼GO」で検索。参加店ではポスターも掲示している。