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【岐阜】豊蔵作品、色や形多彩に 可児の資料館で収蔵品展

ジャンル・エリア : 展示 | 岐阜 | 工芸品  2020年09月18日

多彩な豊蔵作品が並ぶ会場

多彩な豊蔵作品が並ぶ会場

 人間国宝の荒川豊蔵(1894~1985年)の多彩な作品を紹介する収蔵品展「荒川豊蔵資料館ベストセレクション」が18日、可児市久々利柿下入会の同館で始まる。今回は豊蔵による志野の陶片発見から90年の節目となることにちなみ、桃山陶を再現した作品を鑑賞ポイントの解説を交えて紹介している。(織田龍穂)

 豊蔵は1930(昭和5)年、現在の資料館の敷地内にある古窯でタケノコが描かれた志野の陶片を見つけ、桃山陶が瀬戸で焼かれたとの定説を覆した。その後、この地に移り住んで作陶の拠点とし、桃山陶の再現に取り組んだ。

 今回は同館が収蔵する豊蔵作品約50点を志野、瀬戸黒、黄瀬戸、織部に分けて展示。志野でも淡い紅色が美しい茶わんから、鉄分の多い土を使うことで褐色になった茶わん、獅子の形の鼠(ねずみ)志野の香炉まで表現はさまざま。作品一つ一つに付く説明文と、実物では見られない作品の裏側の写真も鑑賞の助けとなる。

タケノコ形などの香合が並ぶコーナー=いずれも可児市久々利柿下入会の荒川豊蔵資料館で

タケノコ形などの香合が並ぶコーナー=いずれも可児市久々利柿下入会の荒川豊蔵資料館で

 豊蔵が発見した桃山陶の陶片も展示され、作品と見比べるのも面白い。豊蔵の黄瀬戸は桃山期の作品とは色や質感が異なり、独自の表現を求めていったことが見て取れる。一方で、サギの姿を描いた志野織部の鉢は豊蔵が見つけた陶片の一つにそっくりの絵が描かれており、模倣して再現しようとしたことが分かる。

 このほか、さまざまな酒器や香合を並べたコーナーも展開。香合にはタケノコの形をしたかわいらしい作品もある。同館学芸員の加藤桂子さん(49)は「バリエーション豊かな作品を一堂に集めた。年代によって変わっていく豊蔵作品の発色や形、雰囲気を楽しんでもらえれば」と話す。

 展示は12月20日までで、絵の展示作品の一部は11月3日に入れ替わる。10月11日、11月21日、12月13日にはギャラリートークを開催する。入館料は一般210円、高校生以下無料。毎週月曜と祝日の翌日は休館。(問)同館=0574(64)1461

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