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【富山】迫力、細密 敬周の屛風 高岡市博物館 2点を初公開

ジャンル・エリア : 富山 | 展示 | 芸術  2020年12月04日

初公開された堀川敬周の「牡丹に孔雀図屛風」(左)と「老松に雀図屛風」=高岡市博物館で

初公開された堀川敬周の「牡丹に孔雀図屛風」(左)と「老松に雀図屛風」=高岡市博物館で

 高岡市博物館は、館蔵品展「高岡ゆかりの屛風(びょうぶ)」で、高岡町絵師・堀川敬周(けいしゅう)(1789~1858年)の「牡丹(ぼたん)に孔雀(くじゃく)図屛風」(江戸後期)と「老松に雀(すずめ)図屛風」(1842年)を初公開している。館蔵品展は来年1月11日まで。

 屛風2点は、今年に個人から同博物館に寄贈された六曲一隻。「牡丹に孔雀図屛風」は全面に孔雀の雄が描かれた作品で、美しい飾り羽の目玉模様(目状紋)に金箔(きんぱく)が施された上品な趣の作品。「老松に雀図屛風」は左右に枝を広げる老松に、2羽のスズメ、フヨウやシュウカイドウ、イヌタデなどを細やかな筆遣いで描写している。

 ほかにも、幕末三舟と称された山岡鉄舟が国泰寺54世・越叟義格(えっそうぎかく)のために書いた「国泰寺奉納千双屛風」、瑞龍寺18世住職の閑雲による漢詩など、全9件17点を展示している。

 宇川恵里主任学芸員は「6面全体で一つの絵を構成している迫力と、クジャクやスズメの羽の一本一本や草花の細密な部分を対比しながら鑑賞し、敬周の優れた技量を知ってほしい」と話す。

 開館時間は午前9時~午後5時(入館は午後4時半まで)。休館は月曜と年末年始(12月28日~1月4日)。入館無料。 (武田寛史)