ジャンル・エリア : 展示 | 工芸品 | 石川 2021年01月08日
九谷焼の名工で知られた徳田八十吉親子3代の作品26点を紹介する「歴代徳田八十吉名品展」が、小松市大文字町の市立錦窯展示館で開かれている。6月20日まで。
2羽の鶏を勢いある筆致と豊かな色彩で表現した初代の「闘鶏図平鉢」、青みがかった緑色の皿に金で植物を描いた2代の「豊秋飾皿」、多彩な釉薬(ゆうやく)を重ね合わせて独自のグラデーション模様を生み出した人間国宝の3代が手掛けた耀彩(ようさい)鉢「遥」などを展示。3代の作風の違いが楽しめる。
初代が師事した陶工、松本佐平(佐瓶)の作品もあり、「色絵唐子凧揚(たこあげ)之図角皿」は、たこで遊ぶ子どもを色鮮やかに描いている。
このほか、「四季折々」と題したコーナーでは季節にちなんだ九谷焼作品を並べ、2月上旬までは、おちょこやとっくりなどの酒器を中心に紹介する。学芸員の多田美鈴さん(27)は「代表的な名品が満遍なく見られる。九谷焼を見るならここへ」とPRする。
入館料は一般300円、高校生以下無料。水曜と祝日の翌日は休館。(坂麻有)