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【静岡】世界の名品集結 熱海山口美術館、昨年末にオープン

ジャンル・エリア : 展示 | 芸術 | 静岡  2021年01月12日

ジャンルごとに分けて作品を紹介する展示室

ジャンルごとに分けて作品を紹介する展示室

 世界の名品を展示する熱海山口美術館が、熱海市渚町に開館した。「学べる美術館」をコンセプトに作品展示だけでなく、体験や作家の育成にも力を入れる。

 岡本太郎さんの作品など世界の美術品約1700点を所蔵する山口文化財団(さいたま市)が運営。そのうち約200点を入れ替えながら展示していく。地元タクシー会社の事務所などが入っていたビルの1、2階を改修し、昨年12月18日にオープンした。

 館内には9つの小部屋があり、開催中の開館記念展では、各部屋をガラス作品や陶芸、彫刻などジャンルごとに分類して作品を紹介している。草間弥生さんやピカソ、ルノワールなど名だたる芸術家の作品が並ぶ。岡本太郎さんのいすをモチーフにした作品には座って触れることもできる。

 建物の外観にもこだわり、壁面には開館に合わせて宮田亮平・文化庁長官が制作したイルカのモニュメントを設置。正面入り口には岡本さんの立体作品「河童(かっぱ)」を飾った。

ビルを改装して開館した熱海山口美術館

ビルを改装して開館した熱海山口美術館

 4月からは世界で活躍する作家を育成する無料講座や、一般向けの有料講座を開講する予定という。無料講座は公募し、審査を経て参加者を決める。

 江川公平副館長は「私設美術館でのこうした取り組みはわれわれだけだと思う」と話し、美術館には「観光の1つの選択肢になってほしい」と期待する。春には展示替えする予定。

 展示入れ替え日を除き無休。入館料は6歳以下無料、中学生以下500円、高校・大学生1200円、一般1400円。中学生以上は入館料に、併設するカフェでのドリンク1杯のサービスと、マグカップの絵付け体験も含まれる。(問)同館=0557(27)2411

 (山中正義)

壁面に飾られたイルカのモニュメント=いずれも熱海市渚町で

壁面に飾られたイルカのモニュメント=いずれも熱海市渚町で