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【愛知】見て聴いて、現代美術の競演 名古屋で「ファン・デ・ナゴヤ」展

ジャンル・エリア : 展示 | 愛知 | 芸術  2021年01月13日

非運な幼少期を送った女性の物語を石彫作品にした平田さん=名古屋市東区大幸南1の市民ギャラリー矢田で

非運な幼少期を送った女性の物語を石彫作品にした平田さん=名古屋市東区大幸南1の市民ギャラリー矢田で

 若手作家による現代美術の企画コンペティション「ファン・デ・ナゴヤ美術展」が、名古屋市東区大幸南1の市民ギャラリー矢田で開かれている。コンペで選ばれた2組の個性あふれるインスタレーション(空間芸術)などを、同ギャラリー3階の全6室を使って紹介している。24日まで。 (小島哲男)

 富山市の美術家、平田昌輝さん(39)は「おばあさんの赤い石」と題し、石彫7点と音声からなる作品を出品した。両親を相次ぎ亡くすなど、非運な幼少期を過ごした高齢女性から聞き出した話に着想を得たインスタレーションだ。

 指先の関節がいびつに曲がった女性の手をかたどった赤い石の作品や、山石を彫った「祖父の叱責(しっせき)」「父親の死」「眠る少女」など、魂を宿したような精神性の高い作品が床に横たわる。室内には、なまりの強い女性の延べ2時間余にわたる語りの音声が流れる。

 平田さんは東京芸術大、大学院で彫刻を専攻。2013年から富山大芸術文化学部の講師を務める。石への興味は深く、14年から3年間、全国各地の変成岩を中心に調査を続けた。「石は不変なものではなく、小石が堆積して熱と圧力で固まり、固まった岩はやがて砕けて石に戻る。忘れようにも忘れられない記憶が心の中で巡る人のありさまと石は似る」と話す。

 他に、名古屋造形大、ドイツ・カールスルーエ芸術大大学院出身の山内亮典さん(36)ら3人による絵画やインスタレーションなどからなる作品「ABC Homeshopping」を展示している。

 同展は、市文化振興事業団が美術ファンを増やすために企画性のある展示を名古屋から発信しようと、1999年から開催している。時間は午前9時半~午後7時。18日は休み。

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