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【愛知】名古屋港水族館えさ代集めに知恵 職員がアイデア、ファン増にも期待

ジャンル・エリア : イベント | 愛知 | 水族館 | 生き物  2021年02月16日

クラウドファンディングやガチャガチャの景品となった缶バッジや、「魚朱印」を手にする三島さん(左)と浅井さん=名古屋市港区の名古屋港水族館で

クラウドファンディングやガチャガチャの景品となった缶バッジや、「魚朱印」を手にする三島さん(左)と浅井さん=名古屋市港区の名古屋港水族館で

 新型コロナウイルスの影響で減収が続く名古屋港水族館(名古屋市港区)では、職員がアイデアを出し合い、来館者から寄付を募る取り組みを続々と打ち出している。生き物のえさ代となる副収入の確保にとどまらず、水族館のファンを増やす仕掛けになればと、知恵を絞っている。

 水族館は昨春の緊急事態宣言発令で84日間休館。解除後の5月25日の再オープン後も、来館者の密集を避けるためイベント縮小など手探りの運営が続いており、再オープンから2月上旬までの入館者数は前年比5割弱にとどまる。

 1日に魚を70キロも食べるシャチのアースを筆頭に“食いしん坊”がそろう水族館では、コロナ禍に関係なくえさ代はかかり、年間8000万円にも上る。このため、「まずはえさ代の支援を募ろう」と、これまでなかった寄付の仕組みづくりを始めることになった。

 立案の中心は営業広報課の三島秀規さん(49)と浅井堅登さん(32)。休館中に企画を練り始めたクラウドファンディング(CF)では計1479万円を集めた。三島さんは「水族館を盛り上げていただけるお客さんとの一体感を感じられた」と達成感を口にする。

 また、ガチャガチャ(カプセル販売機)を回すと1回500円の寄付になる「ガチャde寄付」は、昨年9月から今月上旬までに240万円(4800回分)を集めるヒット企画に。来館記念になる御朱印ならぬ「魚朱印」も80万円(2600枚分)の副収入を生んだ。

 CFと合わせ、年間のえさ代の4分の1弱を賄える金額で、浅井さんは「想定以上。リピーターとなっていただけるよう企画を練り続けたい」と意気込む。

 ガチャde寄付は3月7日まで第6弾を実施中。疫病退散の御利益があるとされる妖怪のアマビエとペンギンを組み合わせた職員考案のオリジナルキャラクター「アマペンさん」の缶バッジを景品にしている。

 (角雄記)