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【静岡】「碾茶」使ったギョーザ 浜松で販売

ジャンル・エリア : グルメ | 特産 | 静岡  2021年02月17日

うま味の強い碾茶を使ったギョーザを手にする杉田雅紀さん

うま味の強い碾茶を使ったギョーザを手にする杉田雅紀さん

 抹茶として製粉する前の碾茶(てんちゃ)を混ぜたこれまでにないギョーザを、浜松市中区で開業したばかりのギョーザ製造販売店が製品化した。碾茶は一般に、そのままの状態ではほとんど売られていない。10年かけて魅力を探っていた磐田市の生産者の熱意が、地域の名物に合わさる形で実った。 (南拡大朗)

◆生産者・松下さんの熱意実り製品化

 碾茶は見た目がアオノリに似ていて、煎茶とは育て方も加工法も違う。日光に当てずに育てるのは高級茶の「玉露」と同じで、そのまま口に含むとすぐに溶けて濃厚なうまみが広がる。石臼でひいたものが抹茶として販売される。

 「えも言われぬ香りと味に衝撃を受けた」と、120年以上の歴史がある「お茶のかねまつ」(磐田市岩井)代表の松下公彦さん(41)は、10年前に碾茶そのものを自分の店で売り始めた。「珍しいお茶をもっと食べてもらいたい」と考え続けたところ、昨年12月に開業した「ぎょうざのみやび」(浜松市中区上島)を知人に紹介された。初めて外部に提供することを決め、碾茶を使った製品化を提案した。

 「静岡碾茶香る餃子(ギョーザ)」と名付けられた新製品は、ギョーザ15個に対して急須1杯分の碾茶をぜいたくに使い、ニラの辛みの後にお茶のうま味が強く残る。

 
アオノリのような見た目の碾茶=いずれも浜松市中区で

アオノリのような見た目の碾茶=いずれも浜松市中区で

 「みやび」店主の杉田雅紀さん(46)も「碾茶の存在を知らなかった」と言う。それでも当初から有機野菜など素材へのこだわりが強い杉田さんは、「お茶の自然な甘さが生かせると感じた。ギョーザの常識から一歩抜け出してみたい」と自信を持っている。

 冷凍で20個入り1000円。(問)ぎょうざのみやび=053(479)0777