ジャンル・エリア : グルメ | 愛知 | 果物 2021年03月10日
東浦町森岡半之木の青果卸、小売りの「八百正」で販売しているフルーツサンドが人気を呼んでいる。同店3代目の水野文義さん(37)、恵美さん(31)夫妻は、フルーツの鮮度や生クリームにこだわり、フルーツの断面で表現したお絵描きなど楽しい仕掛けも工夫して話題を集めている。 (栗山真寛)
赤いイチゴ、黄色いバナナとパイナップル、だいだい色のミカンとマンゴー、黄緑色のブドウとキウイ。開店を待つ店内の冷蔵棚には色鮮やかな果物の断面をのぞかせたフルーツサンドがびっしりと並ぶ。
フルーツサンドは約1年前から販売。文義さんは、「コロナ禍の影響で売り上げが大きく落ちこんだ店の雰囲気を盛り上げようと思って」と説明する。フルーツサンドで名を上げていた名古屋市名東区の青果店へ何度も通い、夫婦で基本を教わった。
「うちは八百屋なのでフルーツには自信がある」と話すが、その果物の味を引き立てる甘すぎない生クリームは、夫婦で研究を重ねて編み出した。果物の水分量に合わせて生クリームの固さも調整する。
バレンタインにちなんでチョコレートを混ぜたり、イタリアンのシェフに教わってチーズを入れたり、クリームをさらに進化させた。断面がカニや花、アヒルの顔などに見えるように果物を並べる遊び心も加えて、商品のラインアップを広げている。
開店直後を狙って来店する常連客もいて、午前中に売り切れることも。東海市加木屋町の女性(25)は「3カ月前くらいから通っている。結構食べ比べているけれども、ここのチーズクリームは他にはない」と話し、知人の分と合わせて11個購入していた。
フルーツサンドは毎月原則第2日曜日午前8時半~午後0時半に開催する「ふれあいマルシェ」で、300個近くを販売する。また、毎週土曜日も午前9時半から数量を絞って販売している。1個350~680円前後。大粒のイチゴや宮崎産マンゴーなど高級品をはさんだ高価格帯のプレミアム商品もある。