ジャンル・エリア : 乗り物 | 動物 | 愛知 | 果物 | 生き物 | 自然 | 花 2021年03月19日
さあ春だ。春の食べ物と言えば、タラノメの天ぷらに菜の花のからしあえ、アサリの酒蒸し…と酒のさかなばかり出てくるが、たまにはフルーツに手を出してみようか。
ということで、愛知県豊田市のイチゴ狩り園「ストロベリーパークみふね」を訪ねてみた。今年オープンしたばかりの真新しい施設だ。
入り口で手指を消毒し、受け付けを済ませたら奥へ。ビデオ映像が流れ、イチゴ狩りのルールやコツなどを紹介してくれる。いわく、イチゴを摘み取るときはビニールの手袋をして、その場では食べずに飲食スペースに持っていって食べる。摘んだイチゴは持ち帰らない-などだ。新型コロナウイルス感染対策が徹底されているなと感じた。
こじゃれたテーブルやイスが並ぶ飲食スペースを通り、手袋をはめて栽培棟へ。途端に、イチゴの甘い香りがふわっと漂ってきた。「紅ほっぺ」と「章(あき)姫」がそれぞれ1万5000株栽培されており、好きなだけ摘むことができる。
うまく摘むコツは、イチゴをそっと持ったら引っ張るのではなく、手首をクイッとひねることだという。やってみると、確かに簡単に折れる。おいしいイチゴはヘタに近いところまで赤く、ヘタが反り返っているものらしい。なるべく選んで摘んでみた。
さて、実食。飲食スペースに腰を下ろし、2種を食べ比べた。章姫はほとんど酸味がなく、甘い。果肉は少し柔らかめか。紅ほっぺは酸味も甘みもあり、しゃきっと適度な歯応え。先端に向かって食べ進むほど、甘みが増していくのが分かる。好みは分かれるだろうが、個人的には紅ほっぺの方に軍配を上げたい。
栽培棟で周囲を見渡すと、家族連れや女性グループが目立つ。小さな女の子も一生懸命にイチゴを摘んでいた。聞けば2歳だという。「いちごすき」と楽しそうだ。
イチゴ狩り園の近くには、自然豊かな「鞍(くら)ケ池公園」がある。ボートに乗れる鞍ケ池や動物園、植物園、遊具で遊べるプレイハウスや芝生広場などがある広大な公園だ。
着くと雨が降っており、ボート乗り場をのぞいてみると「天候不良のため休みます」という看板が掛かっていた。まあ仕方がない。それでも、隣の屋根付きの広場では子どもたちがバドミントンなどをして遊び、プレイハウス内では大きな遊具に上って楽しむ子らの姿が見られた。
イチゴ狩りの後、子どもたちを遊ばせる場所には困らない公園だ。だんだん暖かさが増してくるこれから、ファミリーで出掛けて春を楽しみたい。 (金森篤史)
▼ガイド ストロベリーパークみふねは月、木曜定休。45分間で2200円(子ども料金などは別設定)。今シーズンは5月中旬まで営業予定。東海環状道・豊田勘八ICから車で10分。(電)0565(47)1830。
鞍ケ池公園の営業日時は、園内の施設によって異なる。(電)0565(80)5310
(中日新聞夕刊 2021年03月18日掲載)