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【静岡】仏像3体、展示に向け浜松美術館へ

ジャンル・エリア : 展示 | 文化 | 歴史 | 静岡  2021年03月23日

台座から運び出される釈迦如来坐像=浜松市北区の方広寺で

台座から運び出される釈迦如来坐像=浜松市北区の方広寺で

 浜松市中区の浜松市美術館で25日に開幕する企画展「みほとけのキセキ 遠州・三河の寺宝展」(中日新聞東海本社など主催)に向けて22日午後、仏像3体の最後の搬出作業が同市北区の方広寺であった。企画展では浜松周辺の文化財など約50点を紹介する。

 搬出されたのは国指定重要文化財の「釈迦如来坐像(しゃかにょらいざぞう)」「文殊菩薩(もんじゅぼさつ)坐像」「普賢(ふげん)菩薩坐像」の3体。いずれも金泥の彩色が美しく、同寺の法山高秀宗務総長(65)によると「冠をかぶっているお釈迦様の姿は珍しい」という。

 企画展を監修する、仏像が専門の成城大文芸学部の岩佐光晴教授ら指導の下、運送業者が柔らかい紙に仏像を包装。専用車に丁寧に運んで市美術館に向けて出発した。

 松尾正澄庶務部長(65)は「仏像はお寺のシンボルで守り継がれてきたもの。単なる美術品としてだけでなく、歴史や背景なども味わってほしい」。法山宗務総長は「間近で見られるまたとない機会。企画展が終わった後は、できれば寺まで足を運んで、台座のある本来の姿をご覧になって」と話した。

 同日午前には摩訶耶寺(同市北区)でも仏像の搬出作業があった。

 (山手涼馬)