ジャンル・エリア : まちおこし | グルメ | 三重 2021年03月26日

「いちごとはちみつ餡のパフェ最中」をPRする小倉さん=尾鷲市向井のおわせマルシェで
尾鷲市向井に今月オープンした複合型施設「おわせマルシェ」で、今月31日までの期間限定で販売している「いちごとはちみつ餡(あん)のパフェ最中(もなか)」が好評だ。同市中井町の和菓子店「朝日饅頭(まんじゅう)本舗」と協力して作った記念の商品。マルシェオーナーの小倉裕司さん(30)は「まさにマルシェの理念の『人と人をつなぐ』を形にできた」と太鼓判を押す。 (間宮大貴)
考案したのは朝日饅頭本舗の店主の息子の村田涼さん(28)。朝日饅頭本舗の人気商品「いちご大福」に使っているイチゴと白玉、あんをホイップクリームとともにもなかにした。こだわりは「ほんのり甘い、はちみつ入りのあん」と明かす。
小倉さんと村田さんは旧知の仲。ともに音楽が趣味で、特に高校生のころはよく遊んだ。卒業後、小倉さんは愛知県内の企業に就職。村田さんは京都市の専門学校に進み、家業を継ぐために和菓子作りを学んだ。ともに地元を離れたが、時には一緒にライブに出掛けるなど交友は続いた。
村田さんは昨年9月、京都市の和菓子店での修業を終え帰郷。マルシェのオープンに向けて取り組んでいた小倉さんと再会し、準備作業を手伝った。小倉さんから、オープン記念に「コーヒーに合う和菓子を作ってほしい」と依頼され、試行錯誤を重ねて「いちごとはちみつ餡のパフェ最中」を完成させた。
1個350円(税込み)。マルシェ内のカフェで毎日午後2時から、限定15個で販売しており、連日すぐに売り切れる人気商品になっている。客からは「見た目がかわいく、味も絶品」と好評という。
「いつかは一緒に尾鷲で面白いことをしよう」と、昔話し合っていた夢を実現させた小倉さんと村田さん。マルシェでは今後も、パン屋やカフェなど地域の店とともに新商品を開発し、カフェスペースで期間限定で販売していく予定。小倉さんは「マルシェをきっかけに、地域の店を広く知ってほしい」と話している。