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【石川】名画がとらえた春の変化 小松・本陣記念美術館で企画展

ジャンル・エリア : 展示 | 石川 | 芸術  2021年04月20日

日本画の大きな屛風の作品などが並ぶ会場=小松市本陣記念美術館で

日本画の大きな屛風の作品などが並ぶ会場=小松市本陣記念美術館で

 季節のうつろいをテーマに日本画や油彩画などを紹介する特別企画展「美術館は冬から春へと…」が、小松市本陣記念美術館で開かれている。6月20日まで。

 昭和を代表する日本画家東山魁夷(1908~99年)の作品6点を含む31点を展示している。

 京都生まれの日本画家堂本印象(1891~1975年)の「春光を背に」は桜が咲く野山を1人の大原女(おおはらめ)が歩く情景を、淡い色彩で叙情的に描いている。前田青邨(1885~1977年)の日本画「こぶしと小禽」は、下半分に白い花と2羽の鳥を描き、上部はにじみを生かす「たらし込み」技法で澄んだ青空を表現。早春のまだ冷たい空気感が伝わってくる。

 地元ゆかりの長華崖によるびょうぶ絵「六曲一双屛風(びょうぶ)四季花鳥図」は二隻とも中心に描いた鶏と周囲のボタンやアヤメ、キキョウがあでやかで見応えがある。
 企画した担当者は「同じ季節を描いていても、作者の持ち味によって表現が全く違うところを見てほしい」と魅力を語る。

 魁夷が同館所蔵品の寄贈者である故本陣甚一さんに宛てた手紙も公開している。午前9時~午後5時(入館は午後4時半まで)。入館料は一般300円、高校生以下、障害者は無料。 (坂麻有)