ジャンル・エリア : 展示 | 工芸品 | 文化 | 歴史 | 石川 2021年06月22日

武具の名品を紹介する本多政光館長
加賀藩の重臣「加賀八家(はっか)」の1つ、本多家に伝わるコレクションを紹介する「加賀本多家の名品展」が、金沢市出羽町の加賀本多博物館で開かれている。15代当主の本多政光館長(74)は「機会を待たないと見られない名品の数々を一挙に展示した」と話す。9月6日まで。 (村松秀規)
有名な武将や加賀藩などテーマ別に展示をまとめ、約100点を公開。このうち、初代政重の書幅は、筆跡を今に伝える唯一の資料という。当主の火事装束が婦人用とセットで展示されるのも珍しく、室町時代後期の武具一式も普段はなかなか見られない。
江戸時代のコレクションが多い中、洋画の大作が目を引く。毛づやの良い馬にまたがるシルクハットにえんび服姿の男性は、加賀藩前田家15代当主の前田利嗣。山梨県出身の洋画家、中丸精十郎の作品で、本多家12代政以(まさざね)が拝領した貴重な肖像画だという。

セットで展示されている本多家当主の火事装束(左側)と婦人用の装束=いずれも金沢市出羽町の加賀本多博物館で
この他、工芸品なども並び、期間中には講演会やギャラリートークも予定されている。
期間中は無休で、時間は午前9時~午後5時。一般400円、大学生300円、高校生以下無料。